みなさん日本で暮らしているときに飲み水に困るという経験をした方はいらっしゃるでしょうか?おそらく経験したことがない方が大半だと思います。(筆者の周りでは皆無でした)というのも日本は雨の多さで言えば世界でも驚くことにトップ3に入っています。(ちなみに一位はインドネシア) 

以下の図を見て頂いてもわかるように世界平均の2倍ほど雨が降っています。水不足とはほぼ無縁の国という事になります。

出典:国土交通省ホームページ

そうした豊富な水資源のおかげで私たちはスーパーやコンビニで国産の安全な水を買えますし、蛇口をひねれば新鮮な水がいつでも出てきて飲むことが出来ます。

日本の水事情は非常に優秀なんです

ちなみに水道水が飲めるという事実は世界的に見てもとても珍しいことです。例えば東京の水道水は不味いといわれ続けていますがそれでも水道水を飲んでお腹を壊したり病気に感染したりといった事はないと思います。

出典:国土交通省ホームページ

上の図を見ると、日本を含め水道水を直接(煮沸などの処理なし)で安心して飲むことが出来る国はわずかに9か国しかありません。(世界には日本を含め196か国存在しています。つまり187の国の水は何らかの注意が必要という事になりますね…)これだけでも日本のインフラがいかに頑張っているかが分かりますね。

ではここで本題です。じゃあ日本の水は綺麗なんだから川の水も飲めるのか?という疑問がわいてきます。もちろん都市部のヘドロやゴミが溜まりに溜まって緑色や灰色のパステルカラーに濁った河川の川の水は飲めるかなと考える人はいないでしょうが、田舎の小川や山間に流れる沢などは木々の間から漏れる陽光の光と相まって神秘的でキラキラと輝き、飲んでみたいと感じた事はありませんか?

人が立ち入らないような場所であれば人の生活排水や工場などからの化学物質などで汚染されることは少ないので飲めないことはありません。しかし絶対に安全かといわれると答えはNOです。

水の中はどうなっているのか?

ではなぜ見た目では水が安全かどうか判断できないのでしょうか?川の水の中にはヒトの視力では見えないもしくは気が付かないほど小さい生物が沢山潜んでいます。そしてその中には人間にとって命に関わる病気をもたらす非常に危険な生物も混じっています。

水の中には微生物、細菌、ウィルス、寄生虫などが混在しており、食中毒を引き起こすレプトスピラ菌、サルモネラ菌、O157、といった細菌やウィルスの他、感染すると命に関わるエキノコックスや肺吸虫といった寄生虫がウヨウヨ水中の中で生きているのです。

なぜこういった危険な生物が混じっているのでしょうか?水場である河川や沢などには多くの野生動物が集まってきます。そしてどんな動物でも必ず体内には細菌や寄生虫を持っています。そういった動物の糞や死骸などが水場の近くや上流域にある場合そこから雑菌などが水中に入り込み汚染されます。その汚染された水を飲んでしまうと病原菌に感染し数々の病気を起こしてしまうのです。

自然に流れている水はどんな場所であっても絶対に安全な場所はないと認識したほうがいいでしょう。

川の水を飲むときは必ず沸騰させてから飲む

川の水が絶対に飲めないのかというとそうではありません。元々水質自体が綺麗な場合であれば煮沸消毒をするだけでも十分に雑菌を死滅させることが出来るため、飲料水として活用することが出来ます。

煮沸する際は中の水がしっかりと湯だった状態で最低でも2~3分以上は加熱するようにしてください。また調理器具や手を洗う際も川の水を直接使うと病原菌に感染する恐れがあるため、煮沸したお湯を冷ましてから使うようにしてください。

濾過フィルターを使い不純物を除去する

また川を流れる水には雑菌だけでなく植物の破片や土砂などといった不純物が多く踏まれています。中には体に有害なもの(アレルギー性の物や毒を有する動植物の死骸等)も含まれている可能性もあるため飲む際は煮沸だけでなく水をしっかりと濾過することを推奨します。

キャンプ用品店などで売られている水をろ過するフィルターを使うのが効果的(高額なものになると海水を真水にできます)ですがおそらくそういった専用の装備を持っている状況というのは稀だと思います。その場合は簡易的ですがコーヒーやお茶のパックなどでも十分に代用することが可能です。そしてもし遭難した場合などで濾過できそうなフィルターがない状況であればTシャツなどを使うサバイバル方法もあります。

以上の手順を最低2回以上( 煮沸 → 濾過 → 煮沸 → 濾過 )繰り替えせば十分に飲み水として安全に使う事が可能です。

薬品による塩素消毒を行う

河川の水を飲料水として利用する際に安全を考慮して持参して起きたい装備が消毒用タブレットです。水道水の水の消毒には塩素が使われており、病原菌の殺菌や重金属、アンモニア除去などの効果があります。同じように河川の水を飲む際も塩素消毒をすることで非常に安全性の高い飲み水として活用することが出来ます。