電子レンジから煙が沢山出ているイラスト

出典:イラストメメ

「電子レンジで卵を温めたら爆発する」という話を一度は耳にしたことはありませんか?テレビ番組や実験動画でも散々やり尽くされた電子レンジの危険な使い方ネタの鉄板ですよね。

今回はそんな電子レンジにまつわる危険な使い方や、実際に起きた事故を調べてみると当たり前のことから、予想の斜め上を行く使い方まであったので何か役に立てればと思いまとめてみました。

卵は温めると破裂することがある

内部の圧力が上昇するのが原因

卵のように殻で覆われている食品は、電子レンジで加熱した際に食品内部の水分が熱によって気化し体積が爆発的に増えます。
気化した蒸気は逃げ場がない為殻の内側に溜まり続け内部圧力が上昇し、そこに外からの刺激や振動が加わると卵の殻が圧力に耐えきれず突然破裂してしまうという事が起き得ます。

膜のある食材は全般的に危険である

危険なのは何も卵に限りません。殻や膜等で覆われて密封状態の食材を温める際は全て注意してください。
例えばソーセージやギンナン、イカ、丸魚、ナスビや栗、唐辛子、ブドウなども殻や膜に覆われているため卵同様に温めていると破裂する可能性のある食品の一つです。
これらの食材はレンジで温める際に部分的に切り込みを入れるなどし取り扱いに注意しましょう。

電子レンジで卵を温めているときに破裂したイラスト

金属製品を電子レンジに入れると火花が散る

金属は電磁波を反射するため

電子レンジは食品を温める際に電磁波を出しています。
金属はその電磁波を反射してしまうため金属製のお皿やコップなどがあると反射した電磁波によって火花が発生し、レンジ本体の故障や火事の原因となってしまします。

見落としがちな金属製のモノ

以外に見落としがちになるのがアルミホイルやメッキ加工が施された物をうっかり使ってしまう事です。これらも部分的であありますが金属が使われているため電子レンジの中に入れないように注意しましょう。

電子レンジで金属の容器を使うと火花が散って危険になるイラスト

肉まん・あんまんの発火事故が起きている

冬の定番も中華まんで発火の危険がある

肉まんや、あんまんなどの中華まんを長時間加熱し続けると食品内部の水分が蒸発し、食材が炭化していきます。
そのまま温め続けると可燃性のガスやスパークが発生し爆発的に燃え出す危険性があります。
東京消防庁のホームページでも中華まんの長時間の加熱は十分に注意するようにとの記載があります。興味があれば一度見てみることをお勧めします。

温める時間は商品毎に記載の説明を見ましょう

電子レンジを使っているとついつい目を離しがちになりますが温めているときはレンジの近くにいるように気を配ることが大事です。
また温めの目安時間は記載されている商品毎に異なるためパッケージに記載されている設定時間を守り、長時間の温めすぎには注意しましょう。

電子レンジで肉まんを温めすぎて発火したときのイラスト

サツマイモは温めすぎると発火する危険がある

手軽にサツマイモを蒸かせると思いきや…

サツマイモは水分が少なく長時間電子レンジで温めていると食材の水分が蒸発し、炭化し続け可燃性のガスやスパークが発生する可能性があります。東京消防庁のホームページによると電子レンジで5分~12分ほど加熱し続けると爆発的に燃焼し始めたことが確認できたとのこと。

ちなみにサツマイモの発火は筆者の友人が学生時代に実際に家庭の電子レンジで真っ黒に焦がしてボヤ騒ぎになったことがあります。家屋中煙だらけとなり、一週間以上焦げ臭いニオイが取れなかったことを覚えています。とてつもなく大変なことになるので注意してくださいね。

他にもニンニクは要注意です

サツマイモだけでなくニンニクも水分の少ない食材です。サツマイモ同様長時間温め続けることで燃焼する危険があるため取り扱いに注意しましょう。

電子レンジでサツマイモを温めすぎると発火する危険があるイラスト

カレーのレトルトパックは火花が散ることがある

以外に知られていないレトルトパウチ製品のこと

レトルトカレー等(カレーに限りませんが…)に使われている銀色のパックには金属が使用されているためそのまま電子レンジに入れて温めると金属製品動揺に電磁波を反射し故障や火災の原因となることがあります。
最近では電子レンジ対応のレトルトパウチ製品もありますが、温める際は必ず電子レンジ対応かどうか取り扱い説明を確認するようにしましょう。

レンジ対応していない場合

電子レンジ対応でない場合は、湯銭や別容器に移し替えてからレンジで温めるなどしましょう。
しかしレトルトパウチ包装は完全密封のため温めていると内部圧力が上がり破裂する危険があるため温めすぎには注意してください。
※レトルトカレーを温めているのを忘れて爆発し台所が悲惨な状態になったことがありますので。(筆者体験談より)

電子レンジで対応していないレトルトパウチを温めると火花が散って危険なイラスト

電子レンジ内の食品カスや汚れからの発火

電子レンジを掃除していないと…

電子レンジを定期的に掃除していますか?
汚れたまま使い続けていると庫内にこびり付いた食品カスや油汚れに電磁波が集中し炭化していき、やがて発火する危険性があります。
また汚れは放置していると固着し取り除くのが大変になるため定期的に掃除するように心がけましょう。

手軽な掃除方法

電子レンジの掃除といっても難しいことはありませんが使ってはいけない洗剤などがあることも事実。
普段忙しくてそんなことまで気が回らないという方はドラッグストアなどで電子レンジ用のおそうじシートを使い掃除してみてはいかがでしょうか?

電子レンジが汚いと食品カスや油に引火して火事になるイラスト

プラスチック容器や包装は溶けることがある

カップ麺の容器のまま温める時は要注意です

近頃コンビニでもチルド食品のラーメンが定番として売られていますね。
そのためラーメンをカップ容器のままレンジで温めることに抵抗が少なくなっているという事はありませんか?しかし即席のカップ麺をはじめとしたプラ容器や冷凍食品などを袋のまま温めて発火したもしくは容器や袋が溶けたという事例が起きています。
このように電子レンジ対応でないプラ製品は溶けてしまうことがあります。必ず包装に記載されている注意事項を確認してから電子レンジで温めるようにしましょう。

使えるプラ製品と使えないプラ製品とは

同じようにみえるプラスチック容器ですが電子レンジで使えるものと使えないものとは素材が変わって来ます。
「電子レンジで使える」プラスチックを主にポリプロピレン(PP)製のモノです。これらはコンビニ弁当の容器などに使われている素材で耐熱温度が100℃~140℃程度あるためレンジで簡単に温める程度では溶けません。
対してポリスチレン(PS)製の容器は耐熱温度が70℃~90℃とそれほど高くありません。沸騰したお湯の中に入れても変形してしまうほど熱に弱い素材です。
身近にあるプラ製品ですが色々な種類がありそれぞれに特徴があります。興味のある方少し調べてみるのも面白いかもしれません。

電子レンジで対応していないプラスチック容器を使うと溶解することがあるイラスト

飲み物を温める時は突沸現象に注意

突沸(とっぷつ)現象とは

液体は100℃を超えると沸騰(ふっとう)し泡立ち始めます。これが通常の状態です、しかし突沸現象の場合スープやドリンクなどの液体を温めた際に沸点である100℃を超えても沸騰せずに液体表面が静かに保たれた状態となり、このときに外部から刺激や振動などの衝撃が液体に加わることで爆発的に沸騰し始める現象のことを言います。
突沸現象が起きると液体が一気に泡立ち熱湯が飛び散るので手や身体に熱湯がかかり火傷をすることがあります。
飲み物を温める時や取り出すときは取り扱いに注意しましょう。

注意する飲み物

水、牛乳、豆乳、酒、みそ汁、コーヒー、スープ類などの液体全般は動かすときの振動などで一気に噴き出す危険があります。
※上記以外でも液体状のモノは危険があります。

予防方法

  • 飲み物を温める際は火力を弱めにして徐々に加熱するようにする。
  • スープやみそ汁、カレー、シチューなどの食品の加熱の際はかき混ぜながら弱火で少しずつ温める
  • 砂糖や塩など調味料を入れる際は少し時間を置いて冷ましてから入れるなど

電子レンジでスープを温めた時に突沸現象が起きた時のイラスト

瓶やペットボトル等蓋付きは破裂することがある

気化すると体積は1700倍にもなるため

瓶やペットボトル等の密封性の高い容器を蓋を閉めたままで温めると、中の水分が加熱時に蒸発し体積が増え容器ごと破裂してしまう事があります。
水分が蒸発し気化すると体積が液体の時よりも1700倍以上にも増えるため容器内の圧力が高くなります。そして体積が増え続けるといずれ容器の限界を超え破裂してしまうのです。
電子レンジで温める際は必ず蓋を閉めないようにしましょう。

炭酸飲料の瓶でも同様に危険はある

ビールや炭酸飲料水等を高温、直射日光の当たる場所に置いておくと炭酸ガスの圧力が上がり容器が破裂することがあります。
ちなみにん飲み物を凍らせても体積が増え容器が破裂する危険が高くなります。これはまた別の記事で紹介しています。良ければ伏せてご覧ください。

電子レンジで瓶を温めた時に破裂したイラスト

紙袋を温めると発火する危険がある

ハンバーガーの包み紙と一緒に温めないように

紙製の袋や、包装などを食材と一緒に長時間温めると高温になり焦げたり紙に引火し火災の原因となることがあります。
電子レンジで温める際は必ずレンジ対応の別容器に移し替えるようにしましょう。

以外に紙は燃えにくい

紙の燃えだす温度は種類やサイズによって変わってきますがおおむね300℃以上となります。
水は100℃になるとブクブクと泡立ち水蒸気となって消えていきますね。しかし紙の発火温度はそれよりもはるかに高い為100℃程度では紙に火は尽きません。
旅館などで見かける紙を使った鍋料理をご存知でしょうか?紙の上に食材とスープが入り手のひらサイズのコンロで火をつけて作るアレです。本来火を近づけると紙はすぐに燃えてしまうのですが水が入っているため紙本体の温度が100℃以上にならずに燃えないのです。

電子レンジで紙袋ごと温めると発火することがあるイラスト

保冷剤は発火することがある

お菓子などの食品に付属している保冷剤や脱酸素剤などの一部の製品は電子レンジ非対応のモノがあります。そういった場合温めると高温によって焦げたり発火したりする危険性があるため、保存剤が入っている場合は必ず電子レンジで使用できるかどうか確認してから使うようにしましょう。

電子レンジで保冷剤が発火したときのイラスト

電子レンジを安全に使うために

付属の取り扱い説明書をしっかりと確認する

今回調べていくうちに電子レンジで起きるトラブルは本当に沢山あることが分かりましたね。どれもやってはいけない事で知っていて当たり前のように感じますが、実際に電子レンジによる事故は年々増加傾向にあるのです。
家庭やコンビニだけでなく職場や学校等今では電子レンジはほぼどこでも見かけるようになりました。
大人も子供も手軽に使えるからこそ今一度しっかり危機意識をもって安全に使っていきたいですね。

電子レンジの年間の事故件数推移表