ヘビの画像

YouTubeや海外のサバイバル系番組でヘビやカエルを食べている映像をよく目にしますがアレ怖いですよね。番組冒頭のテロップでも必ず「専門家立会いの下~素人は絶対にマネしないでください」みたいな感じで出てますし。
今回はそんなゲテモノ食材であるヘビやカエルを生で食べるとどんな寄生虫に感染するのか、その危険性など含めて紹介していきます。

ヘビやカエルは寄生虫の宝庫

野生のヘビやカエルの体内には沢山の寄生虫が潜んでいるのをご存じでしょうか?代表的なものとしてマンソン裂頭条虫、有線条虫、有棘顎口虫(ゆうきょくがっこうちゅう)、ドロレス顎口虫などが知られています。聞きなれない名前ばかりですがいずれもヒトが感染すると最悪の場合死亡したり、障害が出たりする非常に危険な寄生虫なのです。

マンソン裂頭条虫とは

マンソン裂頭条虫 出典:東京都福祉保健局ホームページ

固有宿主(こゆうしゅくしゅ:寄生した際成虫まで成長し産卵できる宿主のこと)はイヌやネコで、中間宿主としてヘビ、カエル、ニワトリなどに幼虫の状態で寄生しています。
その大きさは全長60cm~100cmほどにもなり寄生虫の中でも大型の部類に入ります。
この寄生虫はヒトの体の中では成虫になれないため、感染した場合幼虫のまま体の中を動き回ります。その際に痛みのないコブができ、そのコブの中には沢山の幼虫が詰まっているという非常に不気味な症状が起きます。
また幼虫が侵入した場所が眼や脳のような重要な臓器の場合機能障害を起こしてしまうこともあります。

有線条虫とは

固有宿主はイヌやネコ、キツネなどで、中間宿主としてヘビやトカゲ、トリなどがいます。
成虫は体長30cm~250cmにもなる超大型の部類になります。日本だとマムシやシマヘビから有線条虫の幼虫が検出されていて、人体への寄生の原因の多くはマムシやシマヘビの血液や内臓、目玉等を生で食べたことだとされているのです。
ちなみに世界的にも感染例が少ない寄生虫ですが、こと日本での感染者比率は世界トップクラスです。昔から寿司や刺身など動物肉を生で食べる習慣が原因とされています。
症状は腹痛、悪心、下痢などの消化器系の症状や倦怠感や頭重感(ずじゅうかん:頭が重い、締め付けられるなどの状態)などです。

有棘顎口虫&ドロレス顎口虫とは

顎口虫の幼虫
顎口虫の幼虫 出典:東京都福祉保健局HP

固有宿主はイヌやネコ、イノシシやブタなどです。ヒトへの感染は中間宿主である淡水産のライギョやドジョウ、カエルやヘビなどを生のまま食べることで感染します。

有棘顎口虫(ゆうきょくがっこうちゅう)に感染すると幼虫が体中をはい回るようになり皮膚爬行症(ひふはこうしょう:皮膚の下をはい回ること)を起こしたり、胃壁を貫いて肝臓に侵入し肝機能障害になったり、場合によっては眼球に入り失明を引き起こすなど、体の中でやりたい放題のとにかく厄介な寄生虫です。

ドロレス顎口虫はブタやイノシシが固有宿主となり、特にイノシシに高確率で寄生しています。主な症状は皮膚爬行症でその他移動性発赤腫脹なども起きているとのこと。

危険な民間療法に要注意

ヘビやカエルの皮を湿布薬として傷口や虫歯張り付けて痛みを和らげるという民間療法が、昔とある地方で行われていたとのこと。当然痛みに対して効果はなく逆に傷口から寄生虫に感染することもあったそうです。
昔から受け継がれてきた先人の知恵は、膨大な経験に基づいたものであり馬鹿にはできません、しかしだからと言って根拠のない民間療法などは絶対に避けるべきでしょう。

ペットの感染に気を付けよう

完全室内外ではないイヌやネコの場合、カエルやヘビなどを外で捕食しないように気を付けましょう。特にネコは小動物を狩る習性があるため寄生虫に感染しやすくなります。
また元野良の保護猫なども寄生虫に感染している場合が多いため先住猫と一緒に飼育する際は感染が広がらないように必ず動物病院で検査を受けるようにしましょう。

体の中で何十年も生き続ける

今回紹介した寄生虫はいづれも人は固有の宿主ではないため成長できず感染しても数か月程度で死滅することがほとんどです。しかし有棘顎口虫は違いヒトの体内で20年ものあいだ生き続けるといわれているのです。そして何年かごとに体の表層に現れてはミミズ腫れのような症状をつけてまた体の奥底に戻るという気味の悪い性質を持っています。

自分は大丈夫と思っていても気が付いていないだけで、過去に生の魚や動物肉が原因ですでにあなたの体の中に寄生虫が巣食っているかもしれないのです…。