気温が下がり寒くなってくるとお鍋が美味しい季節になって来ますね。そんな時家庭で活躍するのがカセットコンロですが、これのガスボンベが爆発する事故が毎年起きているのをご存知でしょうか?
手軽に購入できる調理器具ですが、正しい使い方をしていないと爆発する等の重大な事故が起きやすい危険な家電製品でもあります。
ここではカセットコンロでやってはいけない危険な使い方を紹介していきます。

危険な使い方

他社メーカーのボンベを使う

百均でもカセットコンロ用の激安ボンベが売られているように他メーカー製品のボンベやコンロの組み合わせでも規格があっていれば使用することは一応は可能です。しかし各メーカーは他社製品の使用は推奨していません。
というのも自社以外のカセットボンベを使用して不具合や事故が起きた際に責任が持てないからなのです。実際に品質の不具合などによってはガス漏れや、不完全燃焼など思わぬ事故につながることも危惧されています。
カセットコンロとボンベはできるだけメーカー推奨のモノを使い、他社製品を使用する場合は自己責任となることを覚えておきましょう。

密閉された空間で使用する

閉めきった室内やテント、車内など狭い空間で換気が十分できない場所で使用すると酸素不足となり、不完全燃焼が起きることで一酸化炭素(CO)中毒や酸欠になる危険性があります。
重大事故を避けるためにも、室内で使用する場合は定期的に窓を開けて換気するようにしましょう。また車内など狭い場では使用は避ける方が無難です。

コンロを2台並べて使用する

カセットコンロの並列イラスト

大きな鉄板や調理器具で料理をしようとカセットコンロを2台並列させて使用すると、隣接するコンロ同士の熱でボンベが異常加熱され爆発する危険性があります。
ガスボンベ同士を外側に向けるように配置しても輻射熱などの性質上コンロやボンベに大きな負担を掛ける事には変わりなく爆発や火災の危険性があるため2台以上の並列使用は絶対にやってはいけません。

調理以外の使用

コンロの上で炭火や火おこし、焚火など本来の調理以外の目的以外での用途で使用するとボンベの異常加熱などによって爆発の危険性があります。ネット上の実験動画でもカセットコンロの上で炭の火おこしをしたところ放射熱によってボンベが加熱され破裂する様子がありました。危険であるため調理以外の使用は避けるべきでしょう。

調理器具の上に乗せて使用する

カセットコンロをクッキングヒーターやガスコンロなどの上において使用すると万が一間違って機器のスイッチが入ってしまった場合にカセットボンベが加熱され爆発してしまう危険性があります。他の調理器具を土台として使用するのはリスクがあるためやめておきましょう。

大きすぎる鍋を使用する

カセットコンロを覆うような大きすぎる鍋を使用すると輻射熱などにより熱がこもりやすくなりカセットボンベが加熱されることで爆発する危険性があります。
また鍋の形状によってはカセットボンベのカバーに極端に近かったり、接触したりしてしまい破裂や故障の原因となることもあります。カセットコンロで使用できるサイズの調理鍋を使用し、大きすぎモノは使わないようにしましょう。

使用期限が過ぎた製品の使用

使用期限が過ぎた古いカセットボンベは経年劣化などによってガス漏れの可能性があるため使用するのは危険です。古いものは製造年月日と使用期限が過ぎている場合は使わないようにしましょう。
また使用期限が切れていない場合でも錆が発生していたり、変形や歪み、傷などがみられる場合は使用せずに破棄しましょう。

ガスが残ったままボンベを捨てる

カセットコンロで調理中に使用したガスボンベは中のガスを使い切ってから捨てるようにしましょう。ボンベ内にガスが残っているとゴミ回収時やごみ施設内でガス漏れや爆発、火災などの事故が起きる危険性があります。正しい手順で完全にガスを抜くようにしましょう。
なお捨てる際は地域の取り決めに従い捨てるようにしてください。

五徳を誤った向きで使用する

五徳は火を使用する器具につけられている調理器具を乗せる金属の輪のような器具のことです。この五徳の設置方法が間違っていると正しく排熱されないや不完全燃焼など思わぬ事故が起きてしまいます。過去に五徳を反対向きのまま使用したことでカセットボンベが加熱され爆発する事故が起きています。付属品は正しく設置しましょう。

暖房器具の近くで使用する

石油ストーブや暖房器具、ガスコンロなどの高温になる場所に置くとボンベが加熱され爆発する危険性があります。熱がでる機器のそばでカセットコンロを使う事はやめましょう。

炎天下の車内に放置する

直射日光が当たる車内などに放置すると、夏場などは非常に高温となるためカセットボンベが加熱され爆発の危険性があります。特に夏場は車内が40度以上になることも珍しくないため取り扱いには注意しましょう。

カセットボンベを火の中に入れる

ボンベを火の燃えている中に入れると爆発する危険があります。ゴミと間違えて可燃物と一緒に出したり、焚火の中に投げ入れたりしないようにしましょう。

カセットボンベにガスを再充填する

ガス漏れや爆発の恐れがあるとのこと。大変危険なため絶対にやめましょう。

カセットボンベを正しくセットしていない

カセットボンベの接続部分がきちんとはまっていなかったり、破損していたりなどするとガス漏れや、不完全燃焼の原因となることがあり大変危険です。取り扱い説明書の指示に従い適切に接続するようにしましょう。

セラミック付きの魚焼き器を使用する

セラミック付き魚焼き器や焼き網、陶板プレートなどの蓄熱性のあるものはカセットボンベが加熱する場合があり、爆発の危険性があります。取扱説明書を読み使えない素材の調理器具などは使用をやめましょう。

カセットコンロの保管方法とは

カセットボンベの保管期限

一般的にガスの入っているカセットボンベの保管期限は7年前後とされています。もちろん保管方法や各メーカー製品ごとに期限は変わるためあくまでも目安としてお考え下さい。また期限以外でも間の腐食などによっても使用可能かどうかが変わってきます。

カセットボンベの保管場所

温度変化が少なく高温にならない場所を選び、直射日光が当たらない乾燥した場所が適しています。物置や戸棚の中などで保管しておきましょう。逆に冷暖房を使用するリビングや台所のシンク下や洗面台などは湿気や気温の変化による結露などによって缶が腐食する可能性があるため保管には適していません。当然車内など夏場高温となる場所は爆発の危険があるため絶対にNGです。
またイタズラによる事故を防ぐために子供の手の届かない場所に置くようにしましょう。