最近カラスの生肉を食べるという記事がSNS上で炎上しています。生肉の危険性を伝える記事をずいぶんと書いてきた筆者ですら何かの冗談かと疑う程の衝撃的なタイトルです。これには厚生労働省も即座に反応しカラスの生食による危険性を呼び掛けています。

ーーそもそもジビエは生食に向いていない

 ジビエとは野生動物の肉のことを指しており、それらの動物は様々なウイルスや細菌、寄生虫等の病原体を保有していることがあります。そのため生や加熱不足の状態で食べると食中毒や感染症などの病気を引き起こす危険があるのです。新鮮かどうかは関係なく、基本的にはジビエの肉を調理する場合は中心部までしっかりと火を通すことが重要なのです。

ーーカラスの肉を食べること自体は問題ない

 カラスの肉は濃い赤身で筋肉質、食感は砂肝のようにザクザクした感じで濃厚な味わいが楽しめます。実際通販でも購入することができますし、ジビエを扱う料理店でもカラスの肉を提供しているところがあります。ただし食肉として出荷されているカラスは山奥に住んでいる個体を捕まえたものであって都市部でゴミを漁って生活しているカラスではありません。

ーー加熱調理が基本

 自然の中で育ったカラスとはいえ生で食べることは避けるべきです。というのも家畜など衛生管理が徹底された環境で育てられた生き物と違い、野生の生き物は普段どんなものを食べているかわからないからです。ですので都会の残飯を食べているカラスを食べるなんてことは絶対にやめましょう!(そもそもそんなカラスが流通することはありませんが)

ーー生で食べると…

カラスの肉を生で食べると食中毒のリスクが高いとされています。カラスに限らずジビエの生食は、O-157やE型肝炎ウィルス、寄生虫など様々な病原体を保有していて最悪命すら落とすこともあるのです。ネットで検索するとカラスの肉を生で食べてみたという記事も見受けられますが絶対にマネしないようにしましょう。