ナンテン
外形 | |
一般名称 | ナンテン |
別名 | 南天燭(なんてんしょく)、南天竹(なんてんちく) |
和名 | 南天(なんてん) |
英名 | sacred bamboo(セイクリッド・バンブー) heavenly bamboo(ヘブンリィ・バンブー) nandina(ナンディアナ) |
学名 | Nandina domestica(ナンディアナ・ドメスティカ) |
分類 | キンポウゲ目・メギ科・ナンテン属 |
形態 | 常緑低木 |
大きさ | 高さ:1~3m 果実:球形で直径7~8㎜の多肉質 |
花期 | 花:6~7月 季節:初夏 結実期・果実:11~12月 |
原産国 | 日本、中国、インドなど |
分布地 | 東海道以西の本州、四国、九州に分布している。 |
生育環境 | 日当たりが良い場所。寒さには強いが冬は室内に取り込むほうが良い場合もある。 |
入手方法 | ホームセンターや造園関係のお店で購入することができる。 |
購入価格 | 苗:3000円~ |
花言葉 | 「私の愛は増すばかり」「機知に富む」「福をなす」「よい家庭」 |
誕生花 | 12/5、12/8 |
危険度 | ★★★★☆(強毒) |
有毒成分 | 果実:ドメスチシン(domesticine) 果実:イソコリジン(isocorydine) 葉:ナンジニン(nandinine) ◆樹皮にも同様の成分が含まれる。 |
有毒部位 | 葉、樹皮、果実など全草に有毒成分が含まれている。 |
中毒症状 | 痙攣、知覚神経、運動神経の麻痺、呼吸麻痺など。重度の場合死に至る危険もある。 |
致死量 | – |
食用部位 | 全て食べることはできない。 |
誤食部位 | 子供が赤い果実を食べ物だと勘違いし誤食するケースがある。 |
備考 | ◆漢名の南天燭(なんてんしょく)を略して日本では南天と呼ばれている。 ◆古典園芸植物として40種ほどが栽培されている。 ◆花の色は白、果実は赤もしくは白。 ◆実は生け花やお正月で使う門松の飾りつけや松竹梅の寄せ植えなどで使われることが多い。 ◆南天は邪気を払う力があるとされ、家の鬼門の方向やトイレの近くに置き厄除けとされる地域もある。 ◆葉は南天葉(なんてんよう)と呼び健胃薬や解熱剤、毒消しなどに使われてきたが民間薬として使うのは危険。また葉に含まれる成分が殺菌・防腐作用があるとされている。 ◆果実は南天実(なんてんじつ)と呼び喘息や百日咳などの鎮咳薬(ちんがいやく)として使われるが専門医の処方が必要になる。 ◆樹皮や根皮には胃病、脱肛、眼病などに効果がとされる。ただし素人が安易に使うべきではない。 ◆南天の名前が「難点(難を転ずる)」に通ずることから、古くから縁起の良い木とされてきた。 ◆赤飯などに南天の葉を乗せる風習は葉に含まれているナンジニン(有毒成分)が熱と水分によって分解されチアン水素が発生することで殺菌・防腐効果が得られるためである。ただしチアン水素自体は多量に摂取すると人体に対して有害でとなる。 |
ナンテンの毒性
◆夏が近づくと咲始める南天の白い花(有毒)
ナンテンはメギ科の常緑低木で西日本に広く分布している植物で、初夏に赤や白い花をつけ冬になると沢山の赤い小さな果実を実らせます。
葉や花、樹皮や果実など全てに有毒となる成分が含まれているため食べることはできませんが、薬用として古くから使われているため身近な植物の一つです。
ナンテンに含まれる毒はナンジニンやドメスチン、イソコリジンなどのアルカロイド類の成分です。料理の飾りつけや薬用として専門医が適切な処方で使うには問題ないのですが、多量に摂取したり素人が安易に使うと中毒症状を引き起こします。
◆赤い果実より白い果実のほうが毒性が弱いという俗説もありますが基本的に含まれる毒成分に大差はないため絶対に口にしないように注意しましょう。
中毒症状
誤って口にすると知覚神経や運動神経の麻痺の他、一時的に呼吸中枢を興奮させ後に呼吸麻痺を引き起こし、重度の場合最悪死に至る危険もあります。
◆中枢神経を麻痺させる効果を利用して咳などを止める薬用効果としている。