夏場のおにぎりは雑菌が増殖しやすい

お弁当の定番メニューと言えばおにぎり。前日の夜に作っておいて、忙しい朝は詰めるだけ…と効率重視で作り置きされている方も多いのではないでしょうか。

しかし”おにぎりが食中毒になりやすい食材”という事はあまり知られていないことも事実です。今回はおにぎりが原因で起きる恐ろしい食中毒を紹介していきます。

ーー人の手には沢山の雑菌がいる

皆さんおにぎりを作るとき、何を使っていますか?ほとんどの人が何も使わずに素手で握っていると思います。しかし皮膚の表面には沢山の菌がいて食材に直接触ると移ってしまい食中毒の原因となることがあります。

おにぎりの食中毒では「セレウス菌」と「黄色ブドウ球菌」が発端となる場合があり、黄色ブドウ球菌は人の皮膚や口の中、髪の毛など、セレウス菌は土壌や水・ほこりなど自然環境に存在する一般的な菌です。

これらの菌に汚染された食材を常温で長時間放置すると増殖し食中毒を引き起こすことがあります。お弁当のようにすぐに食べない場合は保冷剤を使用して低温を保ち、細菌の増殖を抑制することは非常に大事なことなのです。

ーー下痢や腹痛などを引き超す

食中毒菌が増殖したおにぎりを食べてしまうと食後数時間ほどで吐き気やおう吐、下痢や腹痛などの症状が現れるます。ただし基本的に経過は良好でほとんどが一両日中に回復し、重症化することは稀とのことです。また通常治療は下痢やおう吐などに対しての水分補給などの対処療法を行い特別な治療は行われません。

ーー予防方法は?

おにぎりの食中毒を防ぐ方法で大事なことは、菌を食材に付けないことでです。調理の過程で手洗いや調理器具の殺菌など衛生管理を徹底することが大事で、素手で触ると必ず菌がついてしまうため調理中はビニール手袋などを着用し肌と食材が直接接触しないように注意しましょう。

また夏場など気温が非常に高くなる季節は保冷剤を使用しても菌の増殖を防ぐには十分ではないこともあり、手作りよりもコンビニやスーパーなど衛生的な環境で作られた市販のおにぎりの方が安全であるといえます。