園芸植物として人気の毒花

シャクナゲは世界中に多くの品種が存在し日本でも園芸植物として人気がある身近な花ですが花や葉などその全てに毒を有しています。
全草にグラヤノトキシン(ロドトキシン)と呼ばれる人体に対して有毒な成分を含み誤って摂取すると中毒症状を引き起こすことでも知られています。過去にはシャクナゲの葉を煎じたお茶を飲んで中毒により入院した事例や海外産のハチミツによる食中毒事故も起きているため間違って口にしないようにしましょう。

基本情報
一般名 シャクナゲ
由来:
元々は中国の石南花(しゃくなんげ)が語源であり、それがなまってシャクナゲと呼ばれるようになったとされている。ただし中国で石南花と呼ばれているものはバラ科のオオカナメモチであり全く別の花。単に間違えて充てがったという説が有力である。
別名 西洋石楠花(セイヨウシャクナゲ)
和名 花(シャクナゲ)
英名 Rhododendron(ロードデンドロン)
学名 Rhododendron subgenus Hymenanthes(ロードデンドロン サブジーナス)
分類 目:ツツジ目
科:ツツジ科
属:ツツジ属
形態 園芸分類:庭木、常緑
形態  :常緑低木
大きさ 草丈:50㎝~4m以上
幅 :50㎝~2m
花期 時期:4月下旬~5月中旬
季節:春~初夏
原産国 北半球、中国西部~ヒマラヤ山脈周辺
国内 分布地:本州中部以西、四国、九州の山地など(品種によっては北海道などにも自生している)
自生地:
生育環境 耐寒性:強い
耐暑性:やや弱い
入手難度 ★☆☆☆☆☆
入手方法 切り花は街の花屋で取り扱っていることが多い。苗は園芸店や通販などで購入可能。
購入価格 苗:3000円~
花言葉 「荘厳」「威厳」「警戒」など
誕生花 2月20日、5月8日
誕生月
国花 ネパール
県花 滋賀県(郷土の花とされている)
毒性
危険度 ★★★☆☆☆
有毒成分 ロドトキシン:rhodotoxin(グラヤノトキシン類:grayanotoxin)
有毒部位 全草
中毒症状 痙攣毒:吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、血圧・心拍数低下、痙攣、手足の麻痺、呼吸困難など多量に摂取すると最悪死に至ることもある。
致死量 LD50:兎、猫に対して0.35㎎/㎏
食用部位
誤食部位 花の蜜、葉
類似植物 レンゲツツジ、アメリカシャクナゲ、セイヨウシャクナゲなど
備考 シャクナゲの仲間は全て有毒な成分を含んでいる。
薬用効果
生薬名 石南葉
効能 民間薬として利尿薬としてリウマチや通風などに使われてきた。
取り扱い 毒性が強いため摂取しすぎると痙攣などの中毒症状を引き起こすため薬用といえど一般的に使用は推奨されていない
備考 過去に血圧を下げる効果があるとして葉を煎じて飲用し急性中毒となった事例からわかる通り、素人がシャクナゲを薬用として使用してはいけない。