イタドリ

外形 地面から生えてきたイタドリ
一般名称 イタドリ
別名 スカンポ、イタンポ、ゴンパチ、ベニイタドリ、メイゲツソウ、イタズリ、ダンジ、サシボ、サイジンコ、メキシコの竹、日本のフリースの花、レイノウトリア、フリースフラワー、ヒマラヤフリースツル、ビリーウィード、モンキーウィードなど
和名 虎杖(いたどり
英名 Japanese knotweed(ジャパニーズ・ノットウィード
Polygonum cuspidatum(ポリゴナム・クスピタツゥム
学名 Fallopia japonica
Polygonum cuspidatum(Sieb。&Zucc。)
分類 ナデシコ目・タデ科・ソバカズラ属
形態 多年生草本
大きさ 高さ:1~1.5m 茎:円柱状で中空
花期 3~5月:春
原産国 日本、台湾、朝鮮半島、中国などの東アジア。
分布地 本州中部から北部にかけて、北海道に分布。
生育環境 山間地の日当たりの良い草地や道路脇、河川周辺など。
◆日陰や高温、高塩分干ばつなどの悪条件にも耐えることができる。
入手方法 自生しているものを採取する。
購入価格 苗:600円~
花言葉 「見かけによらない」「回復」
誕生花 10/5
危険度 ★☆☆☆☆ [重症:下痢]
有毒成分 シュウ酸
有毒部位 全草に有毒成分が含まれている。
中毒症状 軽度の副作用:口渇、口の苦味、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢。
致死量
食用部位 茎、葉を食用として食べることができる。
誤食部位
備考 ◆イタドリの花の色は白、又は淡緑色をしており、花色が紅色の種類をメイゲツソウとして区別している。
◆本州北部や北海道には近縁種のオオイタドリと呼ばれる背丈が2~3mにもなる種類が自生している。
◆イタドリの名前の由来は「痛み取り」から来ているという説がある。
◆侵略的な植物として1966年に「すべての多年生雑草の中で最も持続的で攻撃的なものの一つ」として国際自然保護連合(IUCN)によってリストされている。

イタドリの毒性

◆茎や葉は山菜として食べられる他、根茎の部分は薬用として使われている。

イタドリはタデ科の多年生植物で日本や台湾、朝鮮半島、中国など東アジアに広く分布しています。

春先になると山間部の日当たりの良い草地や道路脇の地面からニョキニョキとアスパラ風の新芽が芽を出しているのを見たことがあるのではないでしょうか。

山菜の中で注意が必要な<<ワラビの中毒症状>>について

そんなイタドリにはシュウ酸と呼ばれる成分が含まれており、これが独特の酸味やえぐみの原因となっています。
通常これらはアク抜きをして食べますが、新鮮なイタドリはアクが強いものの生でもおいしく食べることができます。しかし多量に食べすぎると中毒になる恐れがあるため注意が必要なのです。

中毒症状

シュウ酸を含むイタドリを生のまま過剰に摂取しすぎると、消化器系へ刺激を与え嘔吐や腹痛、下痢などの他重度の場合カルシウム欠乏症やシュウ酸カルシウムと結合することによる尿管閉塞(尿路結石)などを引き起こします。

◆シュウ酸はカルシウムと反応しシュウ酸カルシウムとなり、カルシウムの吸収を阻害しカルシウム欠乏症となる。牛や馬などの家畜がイタドリを食べたことによる中毒事故が起きている。

◆特に結石は昔から「想像できないほどの激痛」や「七転八倒の苦しみ」など痛みを伴う病気の中でも「3大激痛」ともいわれるほどの激しい痛み。同じくシュウ酸を多く含む植物のホウレンソウも食べすぎないようにとされている。

予防方法

尿路結石になる原因の70%は外因性、つまり食事から摂取したシュウ酸とされています。結石を予防するには、シュウ酸を多く含む食材を食べすぎないアク抜きなど正しい調理工程を行うカルシウムを多く含む食材と一緒に食べる、など普段の食事に注意することが大切です。

シュウ酸は水溶性のため茹でることによって保有量を大きく減らすことができる。シュウ酸保有の代表的な食材であるホウレンソウの実験結果では3分間茹でるとシュウ酸の値は半分以下になることが分かっている。

薬用効果

イタドリの根を虎杖根こじょうこん)と呼び昔から利尿作用のある民間薬として利用されてきたほか、鎮静や咳止め、止血にも使われてきました。そしてこの若葉をもんで傷口に当てることで血が止まり痛みを和らげる効果があることからイタドリという名称が来ているとされています(名称の由来には諸説あり)。
また中国では急性黄疸に効果があるとされ、漢方では便秘や下痢、膀胱炎に使用するとされています。

タバコにも利用されている?

東南アジアでは、イタドリの葉を紙に巻き葉巻の代用として吸ったり、日本でも戦時中にタバコ葉の代用で使われたとされています。