仕事でヘトヘトに疲れて帰ってきても、毎日玄関でお出迎えしてくれる愛犬や愛猫。ペットのいる生活って憧れますよね。
でもちょっと待ってください、そんなカワイイ彼らにも怖ーい感染症が潜んでいるかもしれないのです。
今回はイヌやネコから感染する可能性のある寄生虫の一つを紹介したいと思います。
❚ 基本情報 | |
一般名 | 東洋眼虫(とうようがんちゅう) |
学名 | Thelazia callipaeda(テラジア・キャリパエダ) |
危険度 | ★☆☆☆☆ |
症状 | 東洋眼虫症(テラジア症): 人の眼に寄生し結膜炎を引き起こす。異物感、結膜充血、眼脂、眼瞼腫脹、飛蚊症などが見られる他角膜の混濁や潰瘍により失明することもある。 |
感染経路 | メマトイと呼ばれる2~3㎜程度の小さなハエが感染したイヌやネコの眼にとまり、涙や眼脂を舐めるとことで幼虫を体内に取り込む。その後幼虫は体内で成長し、メマトイが他の生物の眼に飛来することで伝搬する。 |
治療方法 | 塩酸オキシブプロカイン液を点眼麻酔し虫体を摘出する。 |
症例 | 九州を始め西日本に多く見られる。国内では2018年までに180例ほどの感染が確認されている |
宿主 | イヌ、ネコ、ウサギ、サルなどの眼、特に結膜嚢に寄生する。 |
分布地 | 日本、中国、韓国、ロシア、インド、東南アジアなどに広く分布している。 |
大きさ | 成虫:雌15㎜ 雄11㎜ |
ペットから感染する
イヌやネコの眼には東洋眼虫と呼ばれる寄生虫がいることがあります。この寄生虫はメトマイと呼ばれる体長2~3㎜の小さなハエを媒介に人へ感染することが知られていて、感染した場合結膜炎などの症状が起きることがあります。
東洋眼虫症(テラジア症)は危険性は低いとされていますが状態によっては痛みや異物感などを感じ、重症化すると失明することもあるとされているため決して油断はできません。
これまで(~2018年)に国内で東洋眼虫の感染が確認されの事例は約180例と多くはありませんが、イヌやネコの数%はこの寄生虫に感染しているという報告もあります。ペットを飼っている方は目に違和感を感じた場合は眼科で詳しく検査を受けることをお勧めします。