アニサキスは死んだ後もアレルギー症状が出る?

多くの海産物に寄生しているアニサキスは、生きたまま体内に入り込むことで胃腸壁などを傷つけ腹痛、その他さまざまな症状を引き起こすのをアニサキス症といいます。

これらアニサキス症に対しての有効策は食材を冷凍保存するか加熱調理することでほぼ防ぐことが出来ます。しかしアニサキスアレルギーに関してはアニサキスが死んだ状態で摂取してもアレルギー症状が現れる可能性があります。(これはアニサキスの行動による症状ではなくアニサキス自身が内包もしくは分泌する成分などが原因であるためです)

そうなると多くの海産物にアニサキスは寄生していますから調理過程で防ぐことが難しくなります。(刺身や寿司等のように薄くカットしてあるネタなどはある程度目視で混入しているかどうかを見分けることが出来ますが)

もし海産物を食べた後に蕁麻疹や、肌の痒み、その他体調不良等アレルギー症状が表れた場合直接食べた食材だけでなくそこに寄生しているかもしれないアニサキスが原因となっているかもしれないということを疑ってください。

アニサキスアレルギーの特徴は?

アニサキスアレルギーの特徴として、同じ食材を食べてもアレルギーが出る場合と出ない場合があるという点です。これにはいくつか理由がありますが一番多いのはアニサキスに寄生されているか否かという事になります。

またアニサキスが生きている場合のアレルギーと死んだ状態でもアレルギーになる場合の2パターンも存在します。生きている場合はもちろんですが死んだ状態でも発症する場合はアニサキス自体がアレルゲンとなっていることが多いため海産物を摂取する際は幅広く注意して食材を確認しなければいけません。

特に後者であるアニサキスがアレルゲンとして原因となる症状は食材を摂取後即座に症状が出る場合が多く、アナフィラキシーである可能性が高くなります。

これは重篤な症状になる場合もあるために非常に危険ですので食事中であれば即食べるのを中止し医療機関で診てもらうほうがいいでしょう。その時に食べていた食材を保存しておくとより判断がしやすくなります。

どのような症状が現れるのか?

アニサキスのアレルギー症としては以下のような症状が一般的です。他のアレルギー同様蕁麻疹や赤く腫れる、痒みなどが多く症状がひどくなると腹痛や悪寒など全身症状なども現れてきます。

蕁麻疹、喘息、痒み、腹痛、アナフィラキシーショック

何度も記載しますがもし食事中に気分が悪くなった場合最悪アナフィラキシーの症状が出ている場合がありますので即座に食事を中止し診療を受けてください。

ちなみにアニサキスに感染している可能性の高い魚覧です。ごく一部を抜粋しただけなのでこれ以外にも多くの種類の魚も対象となっています。

アンコウ、カツオ、キンメダイ、マダイ、マダラ、メジマグロ、サンマ、ヒラメ、ホッケ等

対策

アニサキスアレルギーに対しては加熱調理や冷凍保存法などでアニサキス自体は無力化できたとしてもアレルギーの抗原がある場合発症する可能性はあることから完全な対策というのは難しいといえます。

食事中は自分の体長をしっかり把握しながら、少しでも違和感を覚えれば食べるのを中止するように意識するようにしましょう。特に上記に記した種類の魚は多くの場合アニサキスがいることが多いためより注意して食べるようにする事をお勧めします。

また最大の防御策は魚を食べない事になりますが…。

まとめ

アニサキスアレルギーの原因となる海産性の魚であれば広範囲に分布しています。しかし症状が出たとしても直ぐに医療を受ければ命に関わることは少ないためしっかりとアニサキスアレルギーに対する知識を持つことで十分に防ぐことは可能です。

そして最後になりますが、極度にアニサキスがいるかもしれないと魚を毛嫌いしたり、過剰に反応しすぎるよりも、規則正しい生活を送り体長を管理し健康的な体を維持することでアレルギーに対する免疫、抵抗力をつけることが一番の対策と言えるかもしれません。