ルピナス
外形 | |
一般名称 | ルピナス |
別名 | 昇り藤(のぼりふじ)、立ち藤(たちふじ)、逆さ藤(さかさふじ) |
和名 | 葉団扇豆(はうちわまめ) |
英名 | Lupin(ルピン)、Lupine(ルーパイン) |
学名 | Lupinus L.(ルピナス) |
分類 | マメ目・マメ科・ルピナス属 |
形態 | 一年草、多年草 |
大きさ | 高さ:50~120cm |
花期 | 3~6月:春~初夏 |
原産国 | 北アメリカ西部、南北アメリカ、南アフリカ、地中海沿岸など |
分布地 | 北海道の一部に自生してる他、家庭の花壇などに良く植えられている。 |
生育環境 | 涼しく風通が良く日当たりの良い場所。 寒さには強いが高温多湿が苦手。 |
入手方法 | 園芸店で購入することができる。 |
購入価格 | 苗:300円~700円 |
花言葉 | 「想像力」「いつも幸せ」「貪欲」「あなたは私の安らぎ」 【英語の花言葉】 「imagination(想像力)」「always happy(いつも幸せ)」「voraciousness(貪欲)」 |
誕生花 | 3/10,3/17、5/31、11/2 |
危険度 | ★★☆☆☆ (弱毒) |
有毒成分 | スパルテイン [sparteine] ルピニン [lupinine] ルパニン [lupanine] |
有毒部位 | 全草に有毒成分が含まれていて、特に種子に多い。 |
中毒症状 | 吐気、嘔吐、麻痺などの胃腸障害の他、重症化すると瞳孔散大、呼吸困難、昏睡、痙攣を引き起こす。 |
致死量 | – |
食用部位 | 種子は食用となる(減毒した場合のみ) |
誤食部位 | 食用可能な種類のルピナス種子と勘違いしやすい。 |
備考 | ◆栽培されている主な品種 黄花ルピナス:甘い香りと黄色の花色が特徴 ラッセル・ルピナス(L.regalis):花色は白、青、紫など豊富。 カサバル・ルピナス(L.micranthus):青紫色の花が特徴 ◆ルピナスはモーリス・ルブランの小説「怪盗ルパン」の主人公であるアルセーヌ・ルパンの名前の由来といわれている。 |
ルピナスの毒性
◆ルピナスの花:世界中に220種類ほど存在している。甘い香りがするキバナルピナスという品種もある
ルピナスはマメ科の一年草で、和名をハウチワマメと言います。葉が八つ手のウチワ様な形状(天狗が持っているウチワ)をしているというところから来ているとのこと。
春から初夏にかけて沢山の蝶々のような花をピラミッドのように重ねて咲かせ、観賞用として人気がある植物です。
ルピナスにはキノリジジンアルカロイド(quinolizidine alkaloids)である、ルピニン(lupinine)やルパニン(lupanine)、スパルテイン(sparteine)といった人体に対して有毒な成分を含んでいます。全草に含まれていますが特に種子に多く存在しており、口から摂取することによってヒトや家畜が中毒を引き起こすことで知られています。
中毒症状
ルピナスの花や葉、種子などを過剰に摂取すると中毒症状が起き、吐き気や嘔吐などの胃腸障害のような消化器系症状の他に、重度の場合には瞳孔散大、呼吸困難や昏睡、神経痙攣など神経系、循環器系への障害を引き起こします。
これらの毒は致死的なものではないため大人であれば少量程度食べてしまってもそれほど健康に問題はありません。ただし小さなお子さんが間違って口に入れてしまわないように保管方法など取り扱いに注意する必要があります。
◆2017年5月にカナダ食品検査庁から、ルパン(の粉などを使用した食品)はピーナッツアレルギーの消費者にアレルギー反応を引き起こす可能性があるという勧告が出されている。これはルピナスを摂取後にアナフィラキシーなどのアレルギー反応を起こす人が複数報告されたというもの。”ピーナッツアレルギー”持ちの場合中毒以外の病状も起きると考えられる。
食用としての活用
さやえんどうの様なルピナスの種子は通常有毒ですが、良質のタンパク質、食物繊維などが豊富に含まれており海外では食用として食べられているものがあります。
白ルピナス(ホワイトルーピン)と呼ばれる種類は毒を含まない品種であり食べられます。他にも甘い香りが特徴的な黄色いタイプのキバナルピナスも食用とされています。
ただしキバナルピナスは毒性のあるものも含まれているため市場で販売されているものは基本的に毒抜きされた製品であるとのことです。間違っても自分で育てたルピナスの種子を食べようと思わないほうがいいでしょう。
現に苦い種類のルピナスの種子(有毒種)は適切な処理を行わないと食べるには適さないとされています。素人が安易にマネはしないほうがよさそうです。
◆ヨーロッパの一部や北アフリカであはルピナスはオヤツとして食べられている他、国によってお菓子やパスタ、乳や大豆の代替食品、栄養補助食品やソースの他、小麦粉用の添加物など様々な用途に広く使われている。
また野生のルピナスには有毒なアルカロイド類の成分を含むものが多いとされており食用として食べるには適さないとのこと。キャンプ時などアウトドアの場で食べられる種類だからと手を出すのは非常に危険です。