キャッサバ

外形 キャッサバの葉
一般名称 キャッサバ
別名 タピオカ(Tapioca),マディオカ(Madioka),ユカ(Yuca),マニオク(Manioc),マニホット(Manihot),ガプレック
和名 芋の木(いものき
英名 cassava(キャッサバ
学名 Manihot esculenta Crantzマニホット・エスクレンタ
分類 キントラノオ目・トウダイグサ科・イモノキ(マニホット)属
形態 熱帯・常緑低木
大きさ 高さ:1.5~4m
花期 5~8月
原産国 メキシコ、ブラジル、グアテマラ
分布地
生育環境 水はけのよい日の良くあたる場所を好む。
入手方法 ホームセンターや造園関係の販売サイトなどで購入することができる。
価格 苗:2000円~
花言葉
誕生花
危険度 ★★★★☆ [強毒]
有毒成分 リナマリン [linamarin]
ロタウストラリン [lotaustralin]
有毒部位 葉、根、根茎など特に葉には特に強い毒性を持っている。
中毒症状 悪心、腹痛、嘔吐、発汗、痙攣など重度の場合呼吸器系、神経系に影響し後遺症を残す場合もある。
致死量
食用部位 根茎を毒抜きすることで食べることができる。
誤食部位 タロイモに似ているため同じ品種と間違われやすい。
キャッサバを山芋と誤認した食中毒事故が台湾では過去に数回起きている。
備考 ◆食用以外にも家畜の飼料や工業製品や繊維製品材料、エタノールの原料として使われている。また葉はバイオマス燃料の原料として利用されることもある。
◆キャッサバの触感はサツマイモに似ており味は甘みの少ないイモと表現されることが多い。
◆タピオカはブラジルの先住民族の言葉。

キャッサバの毒性

◆タピオカミルクティーブームで一躍有名になったキャッサバ

キャッサバはトウダイグサ科の低木で、アフリカなど熱帯地方で栽培されています。日本ではタピオカの原材料として有名ではないでしょうか。

キャッサバのイモには大きく分けて2種類、苦味種Manihot utilissima)と甘味種Manihot palmata)があり、タピオカに使用されるのは有毒成分の少ない甘味種が使われています。

◆塊根の毒保有量は苦味種で0.02%、甘味種で0.007%程度含まれている。

ただしどちらの種類も塊根に青酸配糖体(シアン配糖体)であるリナマリンlinamarin)やロタウストラリンlotaustralin)と呼ばれる人体に対して有毒な成分が含まれています。通常食用として利用する場合は毒抜きをしますが、それをせずに摂取した場合中毒症状を引き起こすことがあります。

中毒症状

生のキャッサバを大量に食べると、体内に取り込まれた青酸配糖体が分解され有毒なシアン化水素が発生します。主に嘔吐や下痢、腹痛、発汗など消化器系や神経系の障害が表れ、重症化すると痙攣や呼吸困難など急性シアン化物中毒によって最悪命に関わることもあります。

食用として

日本ではあまりなじみのないキャッサバという食材、ミルクティーに入れるタピオカの材料という認識の方が多いのではないでしょうか。しかし海外を見てみるとキャッサバは世界の熱帯地域の主要作物として古くから栽培されてきた植物なのです。

◆アフリカではイモ類の生産量が年間2億トンとされており穀物よりも多く生産されている。その中でもキャッサバはイモ類の生産量の54%を占めており、アフリカにとってキャッサバは最も重要な作物の一つとされている。

近年では日本をはじめ認知度が高まり世界中の国で食べられるようになり、ジャガイモについでキャッサバはイモ類の世界生産量2位となっています。