スズランの花
基本情報
一般名 スズラン
別名
  • 君影草(きみかげそう=ニホンスズラン)
  • 谷間の姫百合(たにまのひめゆり)
  • ドイツスズラン
  • ミュゲ
  • Ladders to Heaven(ドイツ語)
和名 鈴蘭(すずらん)
英名 Lily of the valley(=ドイツスズラン)
学名  Convallaria majalis()
分類 目:キジカクシ目
科:キジカクシ科
属:スズラン属
形態 園芸分類: 草花,山野草
形態  :多年草、宿根草
大きさ 草丈:15~25cm
葉 :15~25cm
花 :1cm~
果実:1cm~
花期 時期:4~5月
季節:春
原産国 ヨーロッパ、アジア
分布地 本州中部以北、北海道に分布している。園芸植物としても人気で広く栽培されている。
生育環境 耐寒性:強い
耐暑性:弱い
入手難度 ★☆☆☆☆☆(低)
入手方法 北国の高原の草地や山地に自生している。
購入価格 苗:2000円~
花言葉 「幸福の再来」「純潔」「再び幸せが訪れる」「謙虚」「純粋」
誕生花 5月1日、5月2日、5月28日
毒性
危険度 ★★★★★☆(高)
有毒成分
  • コンバラトキシン(convallatoxin)
  • コンバロサイド(convalloside)
  • コンバラマリン(convallamarin)
有毒部位 根、茎、葉、花、果実など全草に毒を含んでいる。特に花と根の部分に毒が多く含まれている。
中毒症状 嘔吐、頭痛、眩暈、心不全、血圧低下、心臓麻痺や痙攣、血液凝固作用など重度の場合死に至ることもある。
致死量 【コンバラトキシン】
LD50:10.0㎎/㎏(ラット、腹腔内投与)
LD50:16.0㎎/㎏(ラット、静脈注射)

食用部位 食用不可
誤食部位 新芽がギョウジャニンニク、アマドコロ、ナルコユリに似ている。
スズランに含まれる成分は水溶性でとても水に溶けやすいため切り花を漬けていた水を摂取しても中毒症状を引き起こすことがままある。
類似植物
  • バイケイソウ
  • イヌサフラン
  • ジキタリス
  • カイソウ
備考
  • 園芸で栽培されているものの多くはドイツスズランで日本に自生しているものはニホンスズラン。両者ともよく似ているがドイツスズランはニホンスズランよりも大きく「花の中に赤い点」が付いているので見分けることができる。
  • ヨーロッパでは聖母マリアの花とされ「マリアの涙」とも呼ばれている。
  • フランスでは5月1日はスズランの日で愛する人にスズランを贈る習慣がある。結婚式の花としても有名。
薬用効果
生薬名 鈴蘭根(すずらんこん)
効能 強心利尿薬
取り扱い 毒性が強いため専門家以外が民間療法で使ってはいけない。

スズランとは

スズランの果実:毒を含むため食べることはできない。

スズラン(鈴欄)はキジカクシ科の多年草で熱帯や温帯地域に広く分布している植物で春を知らせる代表的な花としても有名です。その花の形が鈴の形に似ており、葉が蘭に似ていることが名前の由来にもなっています。

園芸植物として日本で広く栽培されている品種はドイツスズランが多く、日本に自生しているニホンスズランよりも大きく香りが強いという特徴があります。またドイツスズランは葉よりも上に花が咲くのに対して日本に自生するスズランは葉よりも低い場所に花を咲かせるという点も異なっています。

スズランの毒性

スズランの若芽:一見食べられる山菜によく似ているが…

スズランに毒が含まれていることは広く認知されていて、保有する成分はコンバラトキシンやコンバロサイドと呼ばれるものです。
毒の作用はジキタリスに共通しており強心作用や利尿作用などがありますがその強さが優に10倍以上あるとも言われる非常に強力なものになっています。

誤って口にすると吐き気や嘔吐、頭痛、眩暈といった中毒症状に加え、多量に摂取すると血圧低下や血液凝固、心不全などによって死亡する危険がある大変な成分です。

過去には、入院中の子供がスズランを活けていたコップの水を飲み翌日死亡したという事故も起きています。
海外でも赤いスズランの果実を子供が食べて死亡する事故が多く起きていると言います。

またスズランの新芽はアマドコロやナルコユリ、ギョウジャニンニク等に似ておりしばしば誤食事故が起きています。

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