バイケイソウ
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一般名称 | バイケイソウ |
別名 | ハエドクソウ、ハエノドク、ハエコロシ、シシノハバキ |
和名 | 梅蕙草(ばいけいそう) |
英名 | False Helleborine (フォールス・ヘレボレイン) |
学名 | Veratrum album L.(ヴァレイトラム・アルブム) |
分類 | ユリ目・ユリ科(APG体系=メランチウム科)・シュロソウ属 |
形態 | 耐寒性・多年草 |
大きさ | 高さ:100~200cm |
花期 | 7~8月 |
原産国 | 日本を含め北半球に広く分布している。 |
分布地 | 日本全土に分布しており、特に北海道や本州中部より北部に多い。 |
生育環境 | 山地や高山の湿った場所に生える。 |
入手方法 | 店舗での取り扱いは少なく、ネット購入のほうが入に入れやすい。又は自生している野生種を採取する。 |
購入価格 | 苗:600~700円 |
花言葉 | 「寄り添う言葉」 |
誕生花 | – |
危険度 | ★★★★★ [重度:死亡] |
有毒成分 | プロトベラトリン [Protoveratrine] ジェルビン [Jervine] ベラトラミン [Veratramine] |
有毒部位 | 茎、葉、花、根茎など全草に強力な毒を含んでいる。 |
中毒症状 | 食べると30分~1時間ほどで嘔吐、下痢、手足のしびれ、眩暈などが表れ、重度の場合血圧降下や痙攣、意識障害などで死に至ることもある。 |
致死量 | – |
食用部位 | 全て食用にすることはできない。 |
誤食部位 | 新芽が山菜のオオバギボシ(山菜名:ウルイ)やギョウジャニンニクと似ている。 |
備考 | 花が梅に、葉が恵蘭(けいらん)に似ているため和名で梅蕙草という。 |
誤食による食中毒が多い植物
バイケイソウの新芽は山菜のオオバギボウシやギョウジャニンニクにそっくりでしばしば誤食による中毒事故が起きています。
特にアウトドアのキャンプなどで食べられると勘違いして採取、その後集団食中毒を引き起こす事故が過去に何度も起きているのです。
またバイケイソウに含まれる有毒成分は加熱しても消えることはなく事故の多くは天ぷらやみそ汁などに調理しての中毒が多くみられます。
自然の毒(生物毒)は火を通せば分解されると勘違いしていることもあるようです。
バイケイソウによる誤食事故は毎年のように起きているため県や自治体のホームページなどでも頻繁に注意喚起の記事を見ることができます。特に春先から初夏にかけて山菜の新芽が群生して出る季節は食用植物の中に紛れ込むことによる中毒事故も起きやすく慣れていても注意が必要です。
どんな毒?
バイケイソウは全草にアルカロイドである、プロトベラトラリンやジェルビン、ベラトラミンという人体に対して有害となる成分を含んでおり、特に根や根茎に強い毒性を持っていることで知られています。
食べると30分~1時間で発症し、嘔吐や下痢、吐き気、脱力感、眩暈、症状を引き起こし重症の場合痙攣、意識障害などで死に至ることもある危険な成分です。
◆他にも粘膜に対して強い刺激作用があるため、乾燥させたバイケイソウの粉末を鼻から吸い込むとくしゃみが止まらなくなるなどの作用があります。
(バイケイソウを粉末状にすること自体が植物の専門家でもなければ偶然でも起こりえないので気にする必要はありませんが…)
昔は薬として使われていた?
バイケイソウに含まれる成分には血管反射作用があり昔は血圧降下剤として使われていた他、吐剤や虫歯の痛み止め、でき物などの治療薬として使用されていました、しかしあまりにも毒性が強いた現在では使われていません。今は皮膚病に外用として使用されているだけです。
◆他にも農作業用殺虫剤などにも使われていたとのことです。(これも現在は使われていません)