オキナグサ
一般名称 | オキナグサ |
別名 | シラガグサ、フジクサ、猫草、ウバガシラ |
和名 | 翁草(おきなぐさ) |
英名 | Nodding anemone(ノディング・アネモネ) Pasque flower(パースク・フラワー) |
学名 | Pulsatilla cernua(パルサティラ・ケルヌア) |
分類 | キンポウゲ目・キンポウゲ科・オキナグサ属 |
形態 | 多年草 |
大きさ | 高さ:20~40cm |
花期/季節 | 4~5月 / 春 |
原産国 | 日本、朝鮮半島、中国(暖帯~温帯)など |
分布地 | 本州、四国、九州 |
生育環境 | 日当たりのよい草原や低い位置の山間部。 |
入手方法 | 園芸店で購入することができる。 野生の種は多くの場合許可なく採取することは禁止されている。 |
購入価格 | 苗:500円~1000円 |
花言葉 | 「清純な心」「告げられぬ恋」「何も求めない」「裏切りの恋」 |
誕生花 | 2/5、3/7,4/9 |
危険度 | ★★★★☆ [重症:死亡] |
有毒成分 | ラヌンクリン [ranunculin](=プロトアネモニン [Protoanemonin]) ヘデラゲニン [hederagenin] |
有毒部位 | 全草に毒が含まれている。 |
中毒症状 | 腹痛、嘔吐、痙攣、重症化すると心臓麻痺で死に至る。 プロトアネモニンには皮膚や粘膜に対しての刺激性が強く水泡などの皮膚炎を引き起こす。 |
致死量 | プロトアネモニンLD50 190㎎/㎏(マウス) |
食用部位 | 全て食べることはできない。 |
誤食部位 | – |
備考 | 家畜にも中毒事故が起きていてかつて北海道では放牧牛の多くがオキナグサを食べて中毒を起こしたことがある。 |
オキナグサの毒性
オキナグサはキンポウゲ科の多年草で、日本では代表的な山野草です。
果実に白く長い毛があり、その白い毛が風にそよぐ姿を老人のように見立てて翁草と呼ぶようになったと言われています。
本州や四国、九州などに分布しており、比較的日当たりの良い山間部の草原や河川などに生えています。
かつては数多く自生していたのですが園芸目的や薬用効果による採取、草地の管理放棄などの環境変化が原因でその数は激減し、現在日本では絶滅危惧種とされています。
◆多くの場合野生のオキナグサを県の許可なく勝手に採取することは禁止されているのでくれぐれもご注意ください。詳しくは各県のホームページでご確認ください。
昔から薬草としても知られていてオキナグサの根を乾燥させたものを漢方薬の一つ白頭翁(はくとうおう)として解熱、下痢、腹痛、消炎、止血の他、急性腸炎や細菌性下痢に使用されます。
どんな毒?
オキナグサには全草にプロトアネモニン、根にはヘデラゲニンと呼ばれる非常に強力な有毒成分が含まれています。特に開花時期が最も毒の保有量が多いとされオキナグサの新芽や若葉を口にすることは大変危険です。
中毒症状は主に腹痛、嘔吐、下痢、血便などの症状で、重症化すると痙攣や心停止によって死亡することもあります。
またプロトアネモニンは皮膚や粘膜に対して刺激性が強く植物の汁液に触れると痒みや発疹、皮膚炎などを起こすことがあるとされ、オキナグサを取り扱う際は素手で触らないように取り扱いには注意が必要です。