レンゲツツジ

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一般名称 レンゲツツジ
別名 鬼躑躅(おにつつじ)、馬躑躅(うまつつじ)、牛躑躅(べこつつじ)、羊躑躅(いわつつじ
和名 蓮華躑躅(れんげつつじ
英名 Rhododendron molle(ロードデンドロン・モーレ
Japanese azalea(ジャパニーズ・アゼリア
学名 Rhododendron molle (Blume) G.Don subsp. japonicum (A.Gray) K.Kron
分類 ツツジ目・ツツジ科・ツツジ属
形態 落葉低木
大きさ 高さ:1~3m、花:5cm、果実:2~3cmの円筒状
花期 5~7月中旬:春~初夏
原産国 日本
分布地 北海道、本州、四国、九州
生育環境 高原や草原などの日当たりの良い場所、湿原など。一般家庭の庭木や公園、道路脇などにも植えられている。
入手方法 園芸店で購入することができる。
購入価格 苗:2000円~4000円
花言葉 「情熱」「あふれる向上心」「堅実」「節制」
誕生花 4/16
危険度 ★★★☆☆ [重度:致死率はそれほど高くない]
有毒成分 グラヤノトキシン [grayanotoxin]=アンドロメドトキシン
ロドヤポニン [rhodjaponine]
スパラソール
有毒部位 全草に毒が含まれている。
葉:アンドロメドトキシン
花:ロドヤポニン
根:スパラソール
中毒症状 痺れ、嘔吐、下痢、腹痛の他、眩暈、口の渇き、大量の発汗、不整脈、感覚障害、重度の場合血圧低下などを引き起こす。
致死量 不明
食用部位 全て食べることはできない。
誤食部位 特になし。
備考 グラヤノトキシンを含む蜂蜜を食べることで起きるマッドハニー中毒がある。

レンゲツツジの毒性

◆レンゲツツジの群生  ※長野県と群馬県にまたがる湯の丸高原では数十万株もあるレンゲツツジの大群生を見ることができる。

レンゲツツジはツツジ科の落葉低木で日本固有の植物の一つです。春から初夏にかけて朱色の大きな花を咲かせ、全国の山地や高原などで自生しているのを見かけることができます。

また園芸植物としても人気があり家庭の花壇など身近な場所で栽培されていることもあります。

子供が蜜を吸っているが大丈夫なのか

子供の頃花の根元から蜜を吸った思い出のある方も多いのではないでしょうか?「ツツジに毒があるなんて知らずに花の蜜をずっと吸っていた、今更怖くなってきた」なんて話もよく聞きます。

実は一般的に毒のあるツツジはレンゲツツジだけで、公園や道路脇、ツツジ園など身近な場所で見かけるツツジは毒を持っていない品種なのでそれほど心配する必要はありません。

ただその中にレンゲツツジが混じっていないという保証はないため運が悪ければ中毒になる危険性もあることだけは知っておいたほうがいいと思います。実際公園などに植えられているツツジの蜜を吸って気分が悪くなったなどの話はよく聞きます。

◆衛生面の観点からも公園や花壇などで見かけるツツジの蜜を吸うのは避けたほうが良い。蟻や蜂などの昆虫が紛れていたり、犬、猫の糞尿に汚染されていることもあり寄生虫や細菌に感染する危険性があるためだ。

健康被害など

保有する毒の成分はグラヤノトキシン類、ロドヤポイン、スパラソールなどです。これらの成分が含まれるツツジの葉や花、蜜などを誤って口にすると嘔吐、下痢、腹痛や眩暈、発汗や血圧の低下といった神経症状が表れる場合があります。

特に花に含まれているロドヤポニンは毒性が強く、重度の場合呼吸停止によって死に至ることもあるとされており、ツツジの花を口に入れることは絶対にしないようにしましょう。

食中毒事故

レンゲツツジの別名に牛躑躅(うしつつじ)や馬躑躅(うまつつじ)といった名称があるのは牛や馬など動物にとっても有害だからです。毒を持つツツジだけを食べ残すためレンゲツツジが群生している牧場も多いのだとか。

近年では2015年に新潟県内のある家庭で庭に咲いていたツツジを食べたことによる食中毒事故が起きています。

他にも海外では2010年にトルコ黒海沿岸やネパール高原地帯でツツジ科植物から採取された蜂蜜による中毒事故も報告されているとのことです。

◆グラヤノトキシンを含む蜂蜜を摂取することで起こる食中毒をマッドハニー中毒と呼ぶ。主に脱力感、発汗、唾液過多、感覚障害嘔吐や重度の場合ショック症状などが起きる。またハチミツは製品によって保有成分が異なるため、グラヤノトキシン濃度も一定ではないことが多い。正確な摂取量は不明だが最悪スプーン一杯でも中毒症状を引き超す可能性が示唆されている。